時々こう思う、何で結婚したんだろう。結婚して、子供ができてから、互いに名前を呼ぶのをやめ、「お父さん」、「お母さん」としか呼ばない。まるで、自分をなくして「お父さん」、「お母さん」以外の何者でもないみたい。自分は一人の人間としてちゃんと生きていくつもりなのに、子供ができて以来、それを全部変わちまった。そして、ようやく子供を一人前に育て、結婚相手をできたら、今度、「お祖父ちゃん」、「お婆ちゃん」になった。ちゃんと名前を持ってるのに、それは結婚と共に呼ばれるチャンスも無くなった。つまり、「結婚する=自我をなくす」って理解してもいいか。だから、迷ったり、悩んだりして、喧嘩もする。自分の存在を確かめるため。けど、冷静に考えたら、結婚ってやっぱいいこともあるのかな。一家の責任を互いに分担し、楽しい瞬間も互いにシェアする。半世紀以上も一緒にいてくれてるから、いつの間にか、互いにとって一番大事な存在になった。これからも気持ちを整って、互いに助けあってそばにいよ。